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お正月

おせち料理の意味

お正月にだけ用意する特別な料理、おせち料理。

でも元々は各節句に豊作を感謝して神様にお供えしていた「御節供」だったそうで、お正月だけに食べるものではなかったそうです。江戸時代に庶民に広まり、江戸後期には料理の1つ1つに意味を込めて、重箱に詰めるようになっていったようですね。

今回はそれらのお料理の意味をご紹介します。

伊達巻 →知恵増、学業成就

江戸時代に、長崎から江戸に伝わった「カステラかまぼこ」が、伊達者たちの着物に似ていたので伊達巻と呼ばれるようになった、と言われています。
(伊達者とは、人目につく、粋でおしゃれな男性を表す言葉です。どんな着物の柄だったのかが気になるところです)

伊達巻の見た目が、書物である巻物にも似ていることから、知恵が増える・学業成就を願う意味が込められています。

紅白かまぼこ →日の出と魔除け

かまぼこはその形から、日の出を表すめでたいものとされています。
また紅は慶びや魔除けを、白は神聖さを表しています。

海老 →長寿

海老のように腰が曲がるまで長生きできますように、との願いを込めています。
海老のヒゲは長いですが、長いひげと腰が曲がった様子は老人だ、という考えからエビの漢字も「海老」なんですね。

黒豆 →健康に暮らす ちょうろぎ →長寿

写真は、黒豆に赤いちょうろぎを乗せています。個人的に、甘い黒豆に酸っぱいちょうろぎの組み合わせは、お屠蘇と良く合うように思います。
ちょうろぎは「長呂儀」「長老喜」などとも書くように、長寿を願った縁起物です。

豆ですが「まめ」という言葉は、丈夫や健康であることを示す言葉です。まめに暮らす、という言葉などで使われてますね。豆は邪気を払うという意味があるようなのですが、ここではその意味よりも「健康に暮らす」願いが強いようです。
また、関東ではシワが寄るように煮て「シワが寄るまで長生きできるように」を願い、関西では「シワがないことが長生きの象徴」として、シワのない黒豆を煮ていたようです。

またこのちょうろぎ、この独特の形は加工されていないのだそうです。
シソ科のチョロギという多年草の根っこで、塩漬けにしたあと、梅酢や紫蘇酢につけて紅く色づけているそうです。

栗きんとん →金運、勝負運

きんとんは「金団」と書き、金色のお団子や金色の布団を意味しており、栗は「勝ち栗」と昔から言われている縁起の良い食べ物で、これらから金運と勝負運アップを願う料理です。

きんとんはサツマイモから作られますが、色付けのために砕いたくちなしの実を使います。
くちなしの実が黄金色を出してくれるんですね。

昆布巻き →喜ぶ+出世

昆布に巻かれているのは、多くはブリですね。ブリは、幼魚から名前が何度も変わることから出世魚として有名です。
また昆布は「喜ぶ」との語呂合わせで縁起物として、こちらも有名です。

豆腐 →家を守る盾

元々、高野豆腐を使った料理のようですが、今は焼き豆腐を使うことが多いですね。
この焼き目つきの豆腐を盾に見立てて、家が守られるようにとの願いが込められています。
豆は邪気を祓うものなので、高野豆腐にも邪気を祓う意味が込められているそうです。

大根 →家の安泰

大根とごぼうは同じ、「家族が土地に根付き、安泰に暮らせるように」という願いが込められています。
どちらもしっかり地中に根を張り、力強く成長することがその由来です。

こんにゃく →自戒

写真のように、こんにゃくを手綱のように飾り切りし、手綱を締めて心も締め、戦いに備える心を養う、という意味があります。
この料理だけは、縁起物という雰囲気がありませんが、結び目の形から、縁を結ぶとも言われています。

くわい →立身出世

大きな芽が出ている見た目の通り、芽が出るように、という「立身出世」を願っての料理です。写真は調理前ですが、こちらのほうが「芽」がわかりやすいので選びました。
芋のような食感ですが、オモダカ科の水性多年草で、中国と日本でのみ栽培されているそうです。

おせち料理以外ではあまり見ない食材ですね。

れんこん →先を見通す

写真のように、実には複数の穴が開いており、向こう側が見えることから、「先を見通す」縁起物です。
他に、れんこんは種が多いことから「子孫繁栄」の意味も込められています。

ヤツガシラ(八つ頭) →子孫繁栄

里芋の一種なのですが、里芋そのものも親芋に子芋、更に孫芋と連なっていることから「子孫繁栄」の象徴とされています。
この八つ頭は一般的な里芋とは違い、写真のように親芋と子芋が分かれずに大きくなり、まるで頭が8つあるように見えることからその名前がついたそうです。

末広がりを示す「八」という漢字と、人の「頭(トップ)」になれるようにという願いを込めてお節料理で好まれています。

たけのこ →子供の成長、出世

成長が早く、天に向かってまっすぐに伸びる様から、子供のすくすくとした成長、出世などの願いが込められています。

にんじん →寿、良縁、実を結ぶ

にんじんは、梅の花のように飾り切りします。(写真は桜なのですが)
梅は花が咲くと必ず実を結ぶことから縁起物とされています。また、赤は魔除けでもありますが、にんじんの赤色は、寿を表すともいわれています。

ちなみに、丸く切ったにんじんもありますが、丸は良縁を意味するそうです。

しいたけ →長寿

昔、しいたけは人工的に栽培出来なかったので、非常に効果でした。このため、お正月に神様のお供物としていたそうです。
おせち料理としては、椎茸の笠を六角形に飾り切りして亀に見立て、長寿の願いを込めていたそうです。(写真は亀に見立ててはいません)