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睦月とは ~1月の別名~

現在の1月の代表的な別名には「睦月(むつき)」があります。
旧暦には和風月名という和風の名前が各月についていて、睦月は旧暦での呼び名なのです。

実は「正月」も元々は年の最初の月を示す言葉なので、1月のことを指しています。
現在では正月というと1月1日~3日、または7日までの期間を指しますね。
でもこんな風に、お正月は何日まで、と明確に決まっていないのも、もともとは1月全体を指していたからなのかもしれないですね。

これ以外にも1月の別名はものすごくたくさんあるので、その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

睦月(むつき)の由来

睦まじく仲良くする月、という意味ですが、それはお正月には親戚が集まり、みんなで仲良く睦みあうから、というのが有力な説となっているようです。
「睦」という漢字が「親しい、仲が良い」という意味を持っています。

他の別名には何がある?

元月(がんげつ、げんげつ)

元日や元旦などと同じように、元月という呼び方もあるようです。
「元」という漢字に、「はじめ」という意味があるので、年のはじめに使われているのですね。

太郎月(たろうづき)

「太郎」には第一のものという意味があります。そのため、年のはじめの1月を太郎月ということがあるようです。
ですが、「次郎」「二郎」に、第二のものという意味はなく、2月を次郎月という呼び方はしないのですね。

建寅月(けんいんづき)

旧暦での睦月の別名です。

北の空に見えているひしゃく形の北斗七星、そのひしゃくの柄にあたる部分が、旧暦の1月では干支の方角でいう「寅の方向」を指す(建(おざ)すという)ため、建寅月と呼ばれたそうです。このため、12か月すべてに「建X月」という名前があります。

早緑月(さみどりづき)

これも旧暦での睦月の別名です。
このころから草木の緑が出てくるため、が由来だそうなのですが、今だと違和感がありますね。
旧暦の1月は新暦だと2月あたりになります。今の暦である2月も緑が増える時期とも思えませんが、昔はこのころから緑が芽吹いていたんだなぁと思いを馳せています。